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私的学校感・高校編

各学校の基本データ(例えば所在地や帰国枠入試の詳細など)については、それぞれの学校のHPやインターエデュなどの受験情報サイトで調べてみて下さい。

 

学芸大泉高  学芸付属校  筑波大付属校  筑波大附属駒場高  都立国際高  富士見高  神奈川県立外大付属高

千葉県立船橋高  青山学院高等部  穎明館高  目白学園高  慶應湘南藤沢高等部  啓明学園高  ICU高  

渋谷教育学園渋谷高  渋谷教育学園幕張高  成蹊高  西武文理高  専修大松戸高  中大杉並高

桐蔭学園高  駿台甲府高  同志社国際高  茗渓学園高  立命館宇治高  慶應義塾高  慶應志木高  那須海城高

早稲田実業高  早稲田高等学院  早稲田本庄高  江戸川女子高  慶應女子高  海城高  桐朋女子高  

豊島岡女子高  日本女子大付属高  文化女子大杉並高  広尾学園中学高等学校   

 

 

 

 

 

 

東京学芸大学教育学部付属大泉高(共学・国立)

☆私的学校感

 帰国枠試験はA型とB型があります。A型は現地校生徒用といえるもので、外国語試験(英語、フランス語、ドイツ語のいずれか)と面接になります。B型は国数英の3教科受験です。日本で唯一の帰国子女だけの普通科国立高校です。よって、受験者の多くは「学校生活で似た環境の人といっしょに生活したい」ということを志望理由にしていると思われます。例年、私立難関校を第一志望年、この学校を滑り止め的に使う生徒が多く見られます。こうした生徒が多く見られるので、一部の全日制日本人学校では「滑り止めにするのなら受験するな」と指導された生徒がいるようです。過去問は窓口で閲覧ができます。

 実は、この学校に進学した卒業生は少ないのです。受験準備する生徒は多いのですが。。。

 

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東京学芸大学教育学部付属高(共学・国立)

☆私的学校感

 国立の学芸大学研究校ではありますが、実際は進学校です。全生徒が大学進学を希望し、しかも、国立大学希望者が多いとのこと。現役合格を目指す生徒が多い今の時代で、私学に逃げるよりは一浪しても国立を狙う生徒が多いそうです。また、生徒達は「やればできる」と自信を持っている生徒が多いそうで、学校生活は、例えばクラブにしても楽しむだけ楽しみ、その後、やるべき時に徹底して勉強するそうです。(卒業生からの報告ですから、全てではないでしょうが。。。)

 帰国枠の試験は3教科の試験と別日に本人面接を行います。定員は15名で、ある年は男子37名、女子29名の応募者を集めました。合格者は男子9名、女子11名ですから難関校です。

 帰国枠受験資格がハッキリしています。1)保護者の海外勤務により海外で教育を受けたもの。つまり任意に長期留学という場合は資格がない。2)日本国籍があること。3)生年月日。つまり浪人は受け付けない。4)2年以上現地校に通ったもの。5)日本の中学校に編入したときは1年未満であること。6)受験の年の3月に9年生を卒業又は卒業見込みであること。以上の6点を満たさなければなりません。つまり、半年学年を落としている場合には6に引っかかります。よって、中3の夏、現地校の8thが終わったところで日本に帰って地元の中学に編入しなければなりません。

 帰国枠でも以前は5教科入試だったのですが、99年から3教科入試になり応募者が増えています。近年はどちらかというと現地校の生徒が受かっているような気がします。英語の力で差が付いているのか、学校側が現地校の生徒に手厚くしているのかは定かではありません。国立高校の中では、例えば東大合格率も高い学校ですので、本当に難関高校だと思っています。

 

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筑波大学付属高(共学・国立)

☆私的学校感

 帰国生のための入学特別枠として、現地校出身者と日本人学校出身者と区別して、個々別枠で募集しています。(現地校出身者を4名、日本人学校出身者を4名)DCエリアでは関係ありませんが、日本人学校からは1名ずつしか合格させないので、1つの日本人学校に希望者が数名いた場合は大変です。毎年、それぞれの枠に定員の2倍以上の生徒が応募していましたが、昨年度の場合は現地校からの出願者が3名しかおらず、3名全員が合格しています。

 特徴的なのはクラスと担任が3年間変わらないことです。私立校などでよく見られる2年生にはコース分けされて、また3年次にはクラス替えがあって、ということがこの学校ではありません。また、レポート提出が多いというのも特徴的です。大学での授業に役立つ教育法ということですが、現地校でレポート提出になれている生徒にとっては最初から要領は押さえられると思います。生徒の66%は附属中学の出身ですし、帰国生の割合は非常に低いのですが、学校自体が「自主・自立・自由」をモットーとしているので問題はないようです。通っている生徒も勉強に、クラブに一生懸命だそうです。

 

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筑波大学付属駒場高(男子・国立)

☆私的学校感

 例えば東大合格率で必ず上位に入っている男子校です。いわゆる難関進学校です。筑波大学にはほとんど行きません。帰国枠特別措置はありませんが、一応、別枠で選ぶそうです。面接はありません。つまり5教科の学力を要求しているだけです。

 この学校の難しさは、帰国枠受験者で現地校出身者がほとんどいないことから分かります。99年は日本人学校から5人が応募、現地校からはいませんでした。2000年では順に、5人と2人、2001年では順に5人とゼロ人でした。合格者も99年から日本人学校出身者、現地校出身者の順に、1名と0名、2名と1名、2名と0名です。

 過去、卒業生で進学した生徒がいました。彼は中3の6月に帰国して一般受験しましたから帰国枠でのデータはありません。彼曰く「帰国枠、という特別扱いはされたくなかった」という根性の持ち主で、秋からの全国模試では上位10番に入っていました。現在は東大医学部に通っています。

 学校の先生曰く「帰国生は何につけ意識が高い生徒が多い。勉強に対しての意欲は旺盛であり、自分をしっかり持っている。今何をすべきかが分かっており、全力投球をする。本校は帰国生の伸びやかさを損なわない自由な校風を持っているが、入試の関門は突破してもらうしかない。」とのこと。つまり入試で特別措置はいっさいしないということです。

 

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東京都立国際高(共学・都立)

☆私的学校感

 平成元年創立の新しい学校です。公立の多くは出願できる地域が限られていることが多いのですが、この学校は都内全域から出願できます。都立の帰国生受け入れ校の中で、唯一現地校出身者と日本人学校出身者を別枠で募集し、入試科目も異なる学校です。帰国枠入試日は一般試験日と別日程のため、他の都立高校とダブル出願も可能です。ただし、帰国枠で合格した場合は、入学手続きをしなかった場合でも、都立高校一般受験の受験資格が無くなります。

 全生徒数700人のうち、女子が600人近くもいます。進路は日本の大学だけではなく、海外の大学に進んでいる生徒もおり、学校側もこれを鑑みてTOEFLやSATに対応する授業も行っています。日本国内で育ってきた一般受験生、異文化を体験した帰国生、そして様々な国籍の在京外国人が机を並べている、独特の雰囲気を持つ学校です。帰国枠入試(日本人学校枠、現地校枠、それぞれ)と編入試験で進学していった生徒がいますが、落ちた生徒はいません。入りやすい学校の一つと考えています。

 

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富士見高(女子・私立)

☆私的学校感

 帰国生に対しては海外滞在期間に応じて得点に一定の点数を加算するそうです。具体的には海外在籍期間から帰国後の期間を引いた数を係数として点数化して、得点に加算するそうです。海外から受験する場合は在米期間=係数となるわけですから優遇されているはずです。また英検2級以上を取得していれば優遇することもあるそうです。ただしこの場合は、単願推薦(第一希望の受験者)に限るそうです。帰国枠の出願資格が帰国後3年以内と、出願資格に関しては余裕のある学校です。

 通っている生徒に話を聞くと、数学は先取り授業なので結構辛いとのこと。帰国するのなら、やはり日本の勉強はしっかりしておかないといけなかったと痛感しているそうです。

 私が日本で指導していたときも人気校の一つで、特に英語コースは定評がありました。

 

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神奈川県立外語短大附属高(共学・県立)

☆私的学校感

 神奈川県立高校にはこの学校以外に「新城、鶴峯、弥栄東、弥栄西、東、神奈川総合」の計7高の帰国枠募集校があります。いずれも帰国枠入試では3教科+日本語作文+面接が実施されます。出願資格は一般的な(1)中3卒業または卒業見込みか、現地校9thを修了または修了見込みのもの(2)海外に2年以上継続して滞在(3)例えば2002年2月実施の試験では2000年4月1日以降に帰国したもの。つまり帰国後2年以内(4)本人及び保護者が県内に在住するものとなっています。

 募集人数は20名で、ここ2年ほど、定員割れをおこしています。入学している生徒は女子が多く、例えば現在1年生の現地校出身者は男子2名に対して女子12名だそうです。全校生徒450名のうち男子は1割です。

 編入試験は4月、7月8月、12月、3月に「欠員がある場合のみ」実施しています。出願者は帰国後、日本国内の学校に在籍していないこと。つまり帰国後すぐに編入試験を受けなくてはなりません。1年生の編入試験は入試と同じスタイルですが、2年生以降は数学を除くという変わった編入試験です。実はこの高校も、願書までは出しながら、結局受験しなかったという卒業生が多いのです。

 

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千葉県立船橋高(共学・県立)

☆私的学校感

 千葉県県立高校では20校が帰国枠入試を実施しています。出願資格は一般的なものです。例えば2年滞在のものは帰国後1年以内等です。詳細は毎年秋に実施される帰国受験承認申請説明会があります。ただし、ほとんどの全日制普通科高校では学区がありますから気をつけなくてはなりません。もちろん例外も考えられますから、教育長で確認することが大切です。

 さて、帰国枠入試ですが、公立帰国枠でよく見られる3教科入試です。ただし試験が2日間に渡り、1日目は3教科試験、2日目は各学校が定めるとあります。例えば面接や小論文を書かせる学校が多いようです。

 この学校は国立大学進学率も高い、伝統のある高校です。帰国枠の応募は毎年13名ほどいたそうですが、01年入試では3名しかいなかったそうです。募集人数は毎年8名です。合格基準は日本人学校出身者と現地校出身者の差はないそうです。よって、まずは当日点を取ることが大切です。もちろん、面接重視といっていますから、面接の練習もしなくてはなりません。かつて、何人かの卒業生がこの学校に進学しましたが、やはり5教科から3教科という試験科目負担の少なさのためでしょうか、一般入試より遙かに入りやすいという感覚を持っています。

 

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青山学院高等部(共学・私立)

☆私的学校感

 試験日が1月下旬ということで毎年多くの受験者を集めます。募集人数は30名ですが、毎年5倍から6倍の応募者を集めます。やはり圧倒的に現地校出身者の応募が多いようです。試験は適性検査(60分間)といわれる古典を除く国語+数学+英語+思考訓練+一般常識のマルチプルチョイスのテストがあります。この試験に対しての具体的な準備はありません。あえていえば、就職試験用の問題集を勉強することが一番近いのでしょうか。学校側も「一般的な受験勉強の必要はない」と言い切っています。それでも英語の部分はかなり難しかったと受験者はいいます。また、グループ面接もあります。3人を1グループとして15分ぐらいだそうです。

 特徴的なのは出願資格です。普通、9年生が修了していなければならない学校が多いのですが、この学校は9thの途中であっても受験できます。海外在住期間も継続して1年以上であること。これも普通2年以上というところが多いですから、甘い基準といえます。帰国後の年月も2年10ケ月以内ということで、これまた甘い基準です。これらの期間計算は入学予定日である4月1日を基準とするそうです。出願に対しての疑問点があれば相談を受け付けるそうです。また、この学校を第一希望としている生徒は一般試験とのダブル出願をする生徒が多く見られます。試験日が全く別日程なので、こういうことが可能なのです。

 進学していった生徒達に共通することは「大学まで続いた一貫教育で、英語に重点を置いているから」ということだと思います。大学で文系を希望している場合はお勧めの学校の一つでしょう。

 

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穎明館高(共学・私立)

☆私的学校感

 入試科目は一般生と同じです。一応、帰国生としての配慮はあるそうです。出願資格も一般的な海外に2年以上滞在し、帰国後1年未満だそうです。いわゆる進学校です。高2までに高校内容を終わらせてしまうという学校です。全生徒に卒業までに英検2級以上を取得させるように指導しているそうです。

 特徴的なのは、編入試験です。面接は校長先生自ら行っています。随時受け付けているそうです。しかも出願の前に、例えば一時帰国の時に相談を受け付けています。更に一時帰国の時点で、何ヶ月か先の帰国後の編入合否を決定してくれるという、ありがたい学校です。実際、帰国生の多くは編入試験で入学しているそうです。ワシントンDC校からも1人編入で入学しています。学科試験は授業についていけるかという点を判断しているそうです。ただし編入は高3の9月が最終です。

 

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目白学園高(女子・私立)

☆私的学校感

 短大も大学もある私学ですが、残念ながら一般入試でも定員割れをおこしています。女子校離れの顕著な学校といえます。昨年、一般での募集定員は250名、これに対して入学したのは111名に過ぎません。

 こうした学校経営状況のためか、海外生に対しては様々な対応をしてくれます。まず帰国枠入試は作文(文理コースは日本語、英語コースは英語エッセイ)と面接だけです。この3年間、受験者はほとんど全員が合格しています。また編入試験は定期的に7月、12月、3月に実施し、それ以外にも対応してくれるとのことです。2000年の編入は7名受け入れたそうです。

 この学校の特徴はまず、二十数年前から5日制を実施していることです。また英語教育に関心がある人は週7〜8時間の授業時間も魅力となるでしょう。もちろんネイティブの先生もいらっしゃいます。

 帰国受験をする上では、合格しやすい学校の一つと思います。海外から合格者を出した経験はありませんが、日本国内で指導していたときには数名進学した者がおり、彼女たちは学校生活を十分に楽しんでいました。これから学校がどう変わっていくのかによって、人気が回復するのかもしれません。

 

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慶應義塾湘南藤沢高等部(共学・私立)

☆私的学校感

 高校の場合、地域調整枠と帰国子女枠しか募集しない学校です。帰国枠の募集人数は30名。毎年5倍以上の応募者があり、合格率は3〜4倍となります。公立高校の倍率が2倍程度が限界ですから狭き門と言えます。

 試験は2日間に渡って行われ、1日目は筆記試験(3科目)、2日目は保護者同伴面接と場合によっては実技試験があります。この学校の最大の特徴は、この実技試験ではないでしょうか。中学部も同じですが、海外で行ってきたことを可能な限り評価につなげようという姿勢があります。この指定用紙には趣味、特技、コンクールや競技大会などの参加歴や受賞歴、資格や検定などの取得、その他海外でのあらゆる活動について書くようになっています。ここで確認しておきたいのは「筆記試験の点数だけではなく加味していく」といっている点です。このことを良く理解していない人の中には「海外活動歴だけで合格できる」と考えている人もいるようですが、それは間違いです。あくまでも筆記試験があって、の話になっています。これは中学部でも同じことが言えます。

 海外から受験する生徒のパターンでは「数を受けるパターン」がよく見られます。男子であれば義塾、志木とあわせて受ける生徒が多く見られます。同じ慶應でもカラーが違いますので、事前に十分な学校研究をしておくことが大切です。

 

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啓明学園高(共学・私立)

☆私的学校感

 現地校出身者の場合、帰国枠試験はTOEFL+英作文+日本語作文+日本語と英語による面接という特殊な入試を行います。また、編入は随時受け付けています。(試験内容は帰国枠入試と同じ)さらに帰国予定が6ケ月以内の場合、長期休暇中などに一時帰国を利用して先に編入試験を受けられる「一時帰国編入試験制度」もあります。さらに、ニューヨークとロサンゼルスでの編入及び入学試験があります。

 昭和15年、海外勤務者の子弟の教育を目的に創立された学校ですから、海外生のことは熟知しています。通学圏内であり、学校生活に求めるものが進学以外にも「海外にいたことによるハンディーを分かって欲しい」ということがあれば、お勧めできる学校の一つです。

 

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国際基督教大学高(共学・私立)

☆私的学校感

 全校生徒の66%が帰国生という学校。

 かつての「現地校出身者用のF枠」と「日本人学校用のJ枠」と「一般入試用のG枠」を廃止。推薦、日本人学校の生徒も一緒になった「帰国枠」そして「一般」となりました。

 この学校独特な問題です。一度過去問をやった生徒は、この独特さがよく分かるはずです。海外からの受験生については、書類審査は中学校課程及びそれ以降現在までの全期間の成績を提出します。例えばアメリカの場合、9thを修了せず日本の学校に編入した場合は、6thからの全成績が必要となります。さらに学校が封印した成績だけではなく、全く同じ書式であっても各自が持っているレポートカードのコピーが必要です。これは担当の先生の詳しいコメントを見たいからだそうです。小学校の成績であっても参考にすることがあるそうです。可能な限り和訳をつけて欲しいとのことですが。。。

 さて、作文は60分間で、学校側がいうには「世界のどの地域に滞在していたとしても書けるテーマで」とのことです。2001年の出題は「日常生活であなたにとって快い音や響きと不快な音や響きをそれぞれ3つあげよ。ただし、音楽は除く。次に、快いか不快かの違いは、あなたの中でどのような基準になっていると思うのかを述べなさい。」でした。これが「どうとでも書ける」といいきれるのであればいいのですが、そうではない場合には大変です。あくまでも「自分の考え」を書くものですから、日頃から独自な視点での意見を作る訓練をしていなければ書けないと思うのです。

 現地校や塾や補習校などで勉強するものの中で、意見を考える習慣と知識のインプット作業を同時に行っていることが一番の攻略法でしょう。面接では、突っ込んだ質問をされます。終わった後「青ざめて出てくる受験生」がいると有名です。

 

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渋谷教育学園渋谷高(共学・私立)

☆私的学校感

 高校の一般募集は行わず、帰国生のみの募集となります。募集人数は若干名です。試験科目は3教科+英語面接です。2001年は44名の応募があり、26名が合格しています。

 多くの学校では帰国枠受験資格に9thか日本の中3を修了または修了見込みとしているのですが、うれしいことに9年生を6月修了見込みでも2月の受験資格を認めてくれます。編入試験は7月、12月、3月に毎回実施していますが、それ以外でも受け付けることがあるようです。しかし、1人しか応募者が無くても合格基準に達していない場合は不合格になります。あくまでも学校の求める基準値を満たしていなければならないのです。強気の学校です。(それでも帰国生の多くは編入で入学してくるそうです)

 帰国生の在籍者は全生徒数600名近くのうち150人で、そのうち100人近くがアメリカ、イギリスからの帰国生です。

 英語の授業は取り出し授業でネイティブ教師による高度なレベルの授業を展開しているとのことです。英語教育に期待している生徒にはお勧めの学校ではないでしょうか。

 

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渋谷教育学園幕張高(共学・私立)

☆私的学校感

 普通、帰国枠受験資格には個人で留学していた場合は認められないのですが、この学校では認めてくれます。

 試験は英語筆記試験と日本語&英語の面接です。英語の問題はネイティブの先生が作成された難易度が高いものだそうです。(英検準1級レベルだそうです)面接は主に英語で行われますが、参考にする程度で、基本的には当日の試験結果で合否判定するそうです。帰国枠試験日程が1月中旬なので2月上旬に行われる一般入試とダブル出願をする生徒も多く見られるそうです。

 編入は3教科+面接で、4月、9月編入を実施しています。(募集はそれぞれ2月、7月に受け付け)このとき、決め手は英語だそうです。日本の英語の問題に自信がある人にはいいかもしれません。が、かなり難しいと卒業生は言っています。特に語彙が難しいと言うことです。帰国生は一般と別クラスで英語の授業を受けます。教科書はアメリカの教科書を使い、課題も多く、準備も欠かせないそうです。

 

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成蹊高(共学・私立)

☆私的学校感

 中学校とは異なり、国際学級がありません。付属校に見えますが、約70%が他大受験をする進学校です。

 帰国枠入試は一般とは別問題が使われますが、英語と数学はほぼ同じレベルと考えて下さい。過去問を解くことが一番の攻略法でしょう。国語は古典からの出題をしていません。海外での成績や面接は参考程度であり、あくまでも当日の試験結果で合否を決めています。この学校は9th在籍のまま受験が可能です。9thを修了していない中3の冬でも受験が可能であると言うことです。

 編入試験は高2の4月編入を若干名募集しています。しかも国内外を問わず「転入者」を募集しますから、滞在年数などの帰国生の資格を満たさなくても出願できます。ただし、これは試験結果が大きくものを言うことでもあります。やはり過去問などを徹底的にやっておくことが必要です。

 

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西武学園文理高(共学・私立)

☆私的学校感

 試験日程、試験科目と共に一般生と全く同じです。判定基準に考慮はあります。現地校出身者の場合、自己推薦で入試を受けることもできます。また、英語科の場合は英語1.5倍、数学0.5倍の傾斜配点で受験できますから、日本の英語になれていて、かつ、日本の数学のレベルには達していない生徒でも合格しやすくなっています。また、9thに在籍していても受験は可能です。多くの学校が9th修了か、中3修了を受験資格としているので、この地域の多くの生徒は8th終了時に帰国するのですが、この学校では9thの途中でも受験できます。

 編入試験は1,2年生のみ4月と9月の編入を受け入れています。出願は帰国直後である必要があります。

 学校からの一言がとても参考になります。「最近は帰国生の海外滞在年数が平均7年と、長くなってきている。そのためか、なかなか日本の生活になじめない生徒も出てきている。積極的で何事にも挑戦していく精神は無くして欲しくはないが、主張するだけではなく、人の話も聞くという姿勢も持って欲しい。」現地校、アメリカ生活になじみすぎた生徒に対しては痛切な一言です。まさに、進学校という感じがします。帰国枠応募者は2001年入試では81名。うち54名合格していますから受かりやすい学校ではあります。しかし入学しているのはこのうち5名ですから、滑り止めの学校とも言えます。埼玉県の私立入試は2月の頭ですから、併願作戦として、毎年何人かの卒業生が受験します。彼らの中で進学した生徒の多くは第一希望校に失敗した生徒ですが、大学受験でリベンジするという勢いを持って進学しています。まさに、そういった学校だと思います。

 

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専修大学松戸高(共学・私立)

☆私的学校感

 試験日程、試験科目と共に一般生と全く同じです。判定基準に考慮はあります。付属校に見えますが、卒業生の7割が他大受験をする進学校です。この学校は圧倒的に日本人学校からの受験者が多いと言えます。もちろん、このなかにはNYなどで多く見られる中3の夏、8thが修了したところで日本人学校に入るという生徒も含まれます。2000年の入試では若干名の募集に44名の応募者があり、全員が日本人学校出身者でした。平成12年には附属中学を開校し、一貫教育を実現しました。

 かつては応募者が70人という時代もあった千葉方面の有名校でしたが、最近は応募者が減っています。2001年は20名でした。入学者もここ数年減ってきており、これから附属中学の影響がどうでてくるのか、千葉に帰る帰国生にしてみると目を離せない学校の一つです。

 

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玉川学園高等部(共学・私立)

☆私的学校感

 試験日程、試験科目と共に一般生と全く同じに実施する帰国枠があります。これは学校側では特別枠として扱っていませんが、合否判定では配慮がなされている点において、やはり帰国枠と言えます。

 特徴的なのは日本人学校から推薦試験が利用できることです。例えば英検準2級以上で9教科5段階評価で30以上あれば出願できます。この3年間、この推薦制度を使った生徒は全員合格しています。

 また、更に特徴的なのは海外入試があることです。11月下旬にニューヨークとロサンゼルスで実施されます。募集学年は11月末の段階で、日本の学年で言う小2から高1の生徒であること。海外に2年以上滞在していることです。試験内容は45分間の日本語作文と面接だけです。しかも英検やTOEFLなども評価してくれます。さらに、合格は1年間有効となりますから、滑り止めを早期に確保できることになります。しかも、入学手続きは帰国後まで待ってくれますのでよけいな出費がかさみません。ワシントンDC校でも、この制度を利用した生徒がいました。海外で滑り止めが確保できることは非常に有利です。こうした学校が一つでも増えてくれるとありがたいのですが。。。

 

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中央大学杉並高(共学・私立)

☆私的学校感

 2001年から帰国枠が始まりました。試験日が1月下旬ですので、様々な学校との併願が可能です。しかも試験は基礎学力試験を実施します。この基礎学力試験というのは、3教科を中心に理社知識も含む学力テストです。青山学院の帰国枠入試問題と似ているところがあります。それを90分で解きます。さらに、日本語の作文400字程度を30分で書きます。これに面接が加わります。初年度とあって、昨年度は46人の日本人学校出身者と2人の現地校出身者の応募しかありませんでした。それぞれ、38人と2人(つまり現地校出身者は全入です)の合格者でしたから、受かりやすい学校の一つです。現地校出身者の受験者が少ないのは、理社も含めた基礎知識テストだったためと思われます。日本国内の受験勉強とまでいかなくとも、参考書や問題集を一通りこなし、基本知識さえ身につけていれば十分に突破できる問題だったと進学した生徒が言っています。

 一般入試では募集300人のところに800名が集まる人気校です。大学付属系の人気が今一歩下火になりましたが、特に女子の間ではいまだに人気がある学校ではないでしょうか。編入などはいっさい無い学校です。

 

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桐蔭学園高(別学・私立)

☆私的学校感

 帰国枠としては募集定員を定めていません。一般入試の中に「特別受験」というものがあり、これが帰国枠入試に相当します。受験資格は海外に1年以上滞在とあるだけです。試験は英語+日本語作文+本人面接です。これは帰国後何年経っていても受験できる措置です。さらに、帰国生にも利用できる推薦入試制度もあります。現地校出身者で3年以上現地校に通っていいる場合は使える制度です。3年未満でも例えば英検2級、TOEFL旧スコアで440点、国連英検B級、TOEICのCレベル以上、のうち1つを満たしていれば利用が可能です。しかも推薦入試で合格が決まっても辞退することができます。普通推薦入試=第一希望の場合、ですから入学を辞退できることは少ないのです。そういった意味ではとてもありがたい制度です。海外生にとっては科目による負担も少なく、受けやすい学校の一つです。

 編入に関しても高2まで欠員次第で受け付けてくれます。しかも現地校出身者に対しては国語の成績を参考程度としてくれるのでありがたいです。

 マンモス校ですから、飲まれてしまう生徒にはお勧めできませんが学校を利用するという姿勢でいる生徒にとっては様々なことを実現してくれる学校なのかもしれません。現実は、例えば2001年帰国枠応募者は211名で合格者が109名、進学した生徒は62名ですから、合格率も半分で、滑り止め第二希望的な存在の学校とも考えられます。

 

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駿台甲府高(共学・私立)

☆私的学校感

 帰国枠として募集しているのは男子だけという変わった共学校です。大学受験で有名な「駿台予備校」が昭和55年に建てた学校ですから、まさしく大学受験に焦点を絞った進学校です。帰国枠入試は定員を定めていません。試験科目は3教科+面接か、英語1と2+小論文の選択ができます。

一般入試の中に最近流行りのAO入試もあります。これは編入試験でも導入されていますので、教科による負担が少ない学校の一つに数えられるでしょう。各学年の編入募集は若干名ですが、随時出願受付だそうです。

 場所的に帰国生が多く帰る地域ではないのですが、過去数名ほど受験、進学した生徒がいます。また全日制日本人学校などでは、11月に駿台模試の「進学適性試験」を受けてある点数を取ると推薦が取れるというシステムがあるそうです。現地校生にも使えるものであったら申し分ないのですが。。。

 数年前はあきらかに滑り止めの学校として使われていたのですが、ここ2,3年は1ケタの受験生であっても全員が入学しています。寮もある学校ですから、そうした観点から考える進学校としては良い学校だとは思います。

 

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同志社国際高(共学・私立)

☆私的学校感

 関西圏で帰国枠のある学校は少ないのですが、この学校は帰国生が全生徒数の66%をしめる帰国生のための学校といえます。一般入試のG選考以外、帰国枠ではA選考、B選考があります。A選考は面接+小論文+書類審査で、B選考は3教科の試験が課せられます。A選考は12月にニューヨークロサンゼルスでも実施されています。出願は、帰国生に精通している学校だけに9th途中(6月卒業見込み)の2月であっても可能です。

 やはり特徴的なのがA選考の作文課題でしょう。2000年2月の課題は「日本の小学校で勝者のいないレースや、あらかじめ決められた結果の通り走るリレーが行われた運動会があった。どちらも負けた生徒が悲しい思いをしないようにという配慮だそうだ。このやり方についてどう思うか。」というものでした。帰国枠でよく見られる「海外で生活して。。。」というような、どうとでも書ける作文に対して、意見を作らなければならないものです。日頃から問題定義や意見の持ち方など、思考訓練を積んでいない生徒でなければ60分で原稿用紙2枚にまとめることは難しいはずです。現地校でディベートやプレゼンテーションなどまでやっていたとしても、国際社会を見る目、すなわち日本の時事問題にも興味を持っていなければ書きにくいと思うのです。とはいえ、A選考応募者の7から8割が合格していますので現地校の成績や面接の出来具合で受かりやすい学校といえるでしょう。編入試験もこのA、B選考方式をとっていますから、準備する面では負担が少ない学校の一つです。

 

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茗渓学園高(別学・私立)

☆私的学校感

 附属中学での、特に現地校出身者の帰国枠合格率の高さに比べて、高校では厳しい選考がされていると思える学校です。場所的に帰国生が多く帰る地域ではないため、受験者も進学者も卒業生の中にはいません。過去1名だけ受験に挑戦した生徒がいるだけです。

 もともとは東京教育大や筑波大等の同窓会である茗渓会が同窓会創立100周年記念行事として昭和54年に建てた学校です。一般入試は3教科+面接ですが、日本人学校出身者も現地校出身者も推薦試験を受験できるようになっています。推薦試験は第一志望のものを対象とし、在籍学校長の推薦するものとあります。これは良く帰国枠でよく見られるプリンシパルレポートを書いてもらえということと理解できます。これらの書類選考の他に現地校出身者の場合は英語の試験と保護者同伴面接があります。この学校も9thを卒業していない状態でも受験することができます。

 この3年間の結果を見てみると99年から応募者は13名、18名、9名となっており、合格者は順に5名、3名、3名となっています。数字だけから見ると決して受かりやすい学校とは言えません。かつて推薦入試制度は指定校推薦でした。しかも香港、台北、バンコク、ジャカルタ、シンガポール、クアラルンプールの日本人学校から1名だけの枠で、基準は中2および中3の1学期の成績が優秀なもの、とありました。前述の卒業生はこうした指定校推薦も使えず、3教科+作文+面接の帰国枠試験を受けたのですが、だめでした。印象としては非常に難しい学校だと思っています。

 

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立命館宇治高(別学・私立)

☆私的学校感

 11月終わりにニューヨークやロサンゼルスで試験を受けることができる学校です。海外生に対しては推薦(第一志望のもので校長推薦を受けたものを対象)、専願(第一志望のものを対象)、帰国生一般と3つの選択があります。選考方法はA方式(書類審査+作文+個人及びグループ面接)とB方式(3教科+本人面接)とがあります。

 関西圏の帰国枠を持つ学校は少ないですが、特徴的なのは日本人学校出身者が多いと言うことです。これはアジア圏から帰国する生徒が多いためと思われます。昨年度の結果を見てみると、募集人数60名に対して、日本人学校出身者が48名応募し、現地校出身者は24名、日本国内の中学から40名が応募しています。合格者は順に、32名、13名、17名ですから、やはり日本人学校出身者が強いと言うことになります。現に、現在在籍している生徒の帰国生在籍から見てみると1年生では日本人学校出身者29名に対し、現地校出身者が8名、2年生では順に25名と3名、3年生では26名と13名になっています。

 アメリカ東部から関西圏に帰国する生徒は限られていますが、過去の経験ではやはりニューヨーク会場での試験を利用する生徒が多かったような気がします。合格も早くに決定できますから、第一志望であれ、滑り止めであれ、大いに利用すべきと思います。

 

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慶應義塾高(男子・私立)

☆私的学校感

 試験日程、科目は一般生と同じですが、出願期間が一般生より早くなっています。帰国生の募集を若干名とし、一般生の募集人数の中に含めてしまう学校が多いのですが、この学校は別枠で約30名募集しています。

 二次試験の面接は2名の教師による面接を2回行います。つまり4名の教師による面接を受けることになります。難関私立高校では面接や内申書はほとんど見ないという場合が多いのですが、しっかり見ているようです。過去、面接の時に内申点に対して嫌みを言われたとか(当日点は良いのに、内申が悪いということは提出物とか出していないんじゃないの?、といわれたそうです)、現地校をやめたことについて脅かされた(10th受験しているね。それで11月で学校やめているね。そのあと何していたの?まずいなあ。合格しても入学できるか分からないよ。。。)ということがありました。ちなみに両方の生徒とも合格し進学しています。(では何だったのでしょう???謎です。)

 高校3年間の成績により原則として全員が慶應義塾大学のいずれかの学部に推薦されます。本人の希望を尊重しながら決定されるのですが、大学側の受け入れ枠があるために、希望に添えない場合もあります。また、他大受験をすると決めた場合、この推薦はもらえません。滑り止めとして推薦を残せればいいのですが、それはできません。ただし、医学部のみは推薦を辞退することなく他の大学を受験することができるそうです。やはり医学部は特別なんですね。

 難関校ですから、帰国枠があっても国内の生徒と同じ準備をしなければ合格は難しい学校です。誰もが合格できる学校では、決してありません。

 

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慶應義塾志木高(男子・私立)

☆私的学校感

 試験日程、科目は一般生と同じです。募集人数も若干名であり、一般の募集人数230名の中に含まれます。昨年のデータを見ても帰国生を含め応募者1355名、合格者214名でした。このうち、帰国生だけのデータは応募者が74名、合格者が19名です。帰国枠であっても一般枠であっても、非常に難しい学校の一つです。男子の場合、慶應系の中で最も早い試験日程です。多くの受験生が志木、義塾、湘南藤沢などを併願しています。ただし、二次試験が重なることもあるので優先順位をつけておくことが必要です。それ以前に、同じ慶應系の学校といっても各高校のカラーが多少違っていますので、十分に調べておくことが大切です。

 編入もない、9th卒業か中3を卒業していなければならない、学校の用意する留学制度を使っても1学年落ちて復学するなど、帰国生に対しての優遇措置はほとんど見られませんが、やはり依然として人気校です。

 

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那須高原海城高(男子・私立)

☆私的学校感

 全寮制の学校です。12月中旬に帰国生も利用できる推薦試験があります。(校長推薦か自己推薦)また、1月中旬に募集人数10名の帰国枠入試があります。入試は英語+国語か数学のうちどちらか+本人面接です。さらに入試得点は考慮があるようです。この3年間、現地校出身者の入学者はいません。全寮制ということもあり、受験希望者は限られているとは思いますが、海外赴任期間が長引くことで寮のある学校を希望し、なおかつ大学入試を目指した場合などは選択肢に上げられる学校だとは思います。

 

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早稲田大学系属早稲田実業学校高等部(共学・私立)

☆私的学校感

 国分寺駅から徒歩7分後に移転し、共学化された新制早実です。小学校もあります。共学になりました。帰国枠の場合、一般生と同じ問題を同じ日程で行います。一般生の合格基準を満たしたものは即合格とし、そのほかに帰国生だけの上位10名を帰国枠としての合格としています。結局これは学力主義です。現地校の成績などは加味されません。

 さて、早稲田の附属として早実、学院、本庄、早稲田の4校がありますが、早実の特徴は大学進学時に全ての学部に希望通り進学できるのではないということです。例えば昨年の卒業生427名に関していえば政経40名、法25名、一文30名、二文16名、教育93名、商50名、理工57名、社会科学70名、人間科学30名です。学院553名の卒業生中の政経進学者は121名、本庄270名中でも52名の政経進学者ですから、教育や人間科学に進学希望者以外は附属のメリットを生かせないともいえるのです。このあたりも十分に研究しておく必要があります。

 例年、普通科帰国枠には日本人学校出身者45名近く、現地校20から30名の応募者があり、合格率は半分以下です。が、前述のことを研究している生徒が多いのか、入学している生徒は片手で足りています。(この2年、現地校出身者の入学はなし)ただ、今後女子の間での人気がどこまで影響するかによって、変わってくるだろうと考えられています。

 

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早稲田大学高等学院(男子・私立)

☆私的学校感

 まず、帰国生出願の認定を受けなくてはなりません。これらは9月頃から郵送で受け付けます。HPでも案内が出ますので参考にして下さい。

 入試は一般生と同じです。毎年多くの受験者を集める難関校です。この3年間を追いかけてみると募集人数25名の枠に99年は119名、00年は133名、01年は157名が応募しています。合格者数はそれぞれ54名、89名、95名となっています。

 試験で気をつけなければならないのが、二次試験の小論文です。2001年は辺見庸の「ものを食う人々」から出題があり、それについての自分の考えを1200字以内にまとめるというものでした。学校側もいっていますが、これはあくまでも小論文であって、知識を問うものではなく「自分の考えを論理的にまとめる思考力と表現力」が求められているものです。これには日頃の訓練しか対処法はありません。「海外で。。。」というなんとでも書ける題材ではないですから、時事問題や勉強しているときに出てきた疑問点などをしっかりまとめる作業をしたり、独自の視点で考え意見を作るという作業を繰り返すしかありません。

 日本人学校出身者であれば自己推薦入試もありますが、現地校しかないこの地域の生徒には使えません。

 早稲田大学には全員が進学できますが、おおむね理工に強いと言えます。昨年は卒業生553名中、理工へ210名、政経121名、法110名、一文26名、教育19名、商60名、社会科学5名、人間科学2名でした。

 

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早稲田大学本庄高等学院(共学・私立)

☆私的学校感

 早高院と同じように帰国生出願の認定を受けなくてはなりません。これらは9月頃から郵送で受け付けます。HPでも案内が出ますので参考にして下さい。

 入試は一般生と同じです。意外にも現地校出身者は少ないようです。日本人学校出身者数にはニューヨークなどで見られる8thを修了した夏、つまり中3の夏に日本人学校に変えた生徒も含まれているだろうと考えられますので、厳密にいえば現地校生活が長い生徒はもう少しいると思います。それでも半年間日本人学校に行き日本の勉強環境におかれた生徒と、最後まで現地校で頑張っていた生徒とでは受験勉強に対しては差が開いてしまっているのかと思われます。帰国枠は別基準で選考されるといえども生徒は一般と同じ問題を解かなければならないわけですから、準備不足は致命傷となります。 約270名の卒業生のうち早稲田大学へ、理工88名、政経52名、法46名、商33名、教育30名、一文15名、社会科学4名、人間科学2名の生徒が進学しました。卒業生数からするとやはり理工や政経への進学率は高いと言えます。

 場所的に都内から通学となると辛いところもありますが、場合によっては委託ホーム制度(寮)等を利用すると充実した学生生活が送れるのではないでしょうか。進学している卒業生達からは「田舎だから何もないけど、学校は楽しい」とのことです。

 推薦試験の「I選抜」があります。とにかく「本庄命!」とアピールすることが大事。そして早実に続き、共学化しました。

 

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江戸川女子高(女子・私立)

☆私的学校感

 帰国枠入試は英語科で若干名を募集します。しかも受験日は1月上旬ですので併願計画を立てやすいというメリットがあります。滞在期間が3年を超える場合、帰国後の年数は考慮してくれるそうです。

 さて、特徴的なのは入試科目です。一般入試の英語科でも入試科目には数学がありません。帰国枠入試でも同様に国語+英語+作文+面接となります。日本の数学が苦手である現地校出身者にとっては受けやすい学校といえます。ただし、面接や書類での評価は期待できません。あくまでも「学力試験を重視」とのことです。問題は一般とは違うそうですが、レベルは一般とほぼ同じと考えておきましょう。とくに国語は「全ての教科の基本だから、授業についていける十分な力が欲しい」とのこと。全くその通りだと思います。さらに、英検2級を取得していると推薦試験が受けられます。推薦試験は3教科の学力試験ですが、100点満点中、数国30点ずつ、英語40点が合格基準というとても優遇された制度になっています。

 9thを卒業しているか、日本に帰って中3に編入するかではないと、受験できません。

 

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慶應義塾女子高(女子・私立)

☆私的学校感

 試験日、試験科目、内容は一般入試と全く同じです。ただし出願期間が早いので注意が必要です。(一般は1月末。帰国枠は11月中旬から1月上旬で締め切り。)合否は総合点で判断しているそうです。しかも、現地校であったり、日本人学校出身であったりということを、異なった基準で審査するそうです。帰国後、数ヶ月日本の中学に通った場合、この成績表は参考資料にはするが、優劣を付けるための資料とはしないそうです。

 女子の中では最難関の学校ですから、相当の準備が必要な学校です。出願条件も一般的なもので、9th卒業か日本の中3を卒業することや現地校に20ケ月以上通ったもの、また3月から3月末に本帰国することなどです。

 若干名の定員に対し毎年36名程度の応募があり、12名程度が合格しています。かなりの難関といえます。日本の英語に対して確実な力があることに加え、数学の力があることが合格のための絶対条件だと思います。

 日本国内では推薦試験が導入されます。海外から直接受験する帰国枠利用の受験生には使えません。

  

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海城高(男子・私立)

☆私的学校感

 試験日、試験科目、内容は一般入試と全く同じです。ただし出願時に作文課題が出ます。これは面接の時に利用するそうです。(海外生活で学んだこと等、一般的なもの)テストや面接は一般生とは別室で行います。

 入試問題の内容や配点などは全て一般生と同じです。帰国生としての配慮はありません。これは学校側のいう「帰国生であろうと、入学後を考えると、一般入試に対応できるレベルを目標にして努力する必要がある」という、まさに進学校ならではの考え方によります。実際、この学校は国公立大、難関私大に多くの卒業生を送り込んでいるという合格実績があります。この質を落としたくないという気持ちの表れです。

 過去問を見てみるのが、この学校を理解する上で最も効果的と思われます。問題が「おもしろい」と感じたならば、進学する価値は十分にあるのではないでしょうか。

  

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桐朋女子高(女子・私立)

☆私的学校感

 一貫教育の実現のため、高校での募集は帰国生と国内転校生のみを対象としています。

 試験は1月の下旬に行われ、即日発表です。出願期間が2日間しか無いという点に注意して下さい。この点は国立の高校と似ています。

 さて、試験自体は2つの方法があります。A型は英語、フランス語、ドイツ語、スペイン語のうちから1つ選び、その言語による作文を45分間子、受験生のみの面接を20分、保護者同伴の面接を20分します。B型は3教科の筆記試験と保護者同伴面接を20分間行います。20分間も面接を行うことは非常に珍しいことであり、このことから面接重視であることが分かります。合格率は非常に高く、昨年度は47名の出願者に対して合格者は42名でした。ただ、やはり滑り止めとして捉えられているようで、入学者はこのうち8名でした。編入試験も毎回2名の枠があり、欠員募集という不安定なものが多いのかでは、受けやすいのかもしれません。ただ、この2名の枠に帰国生も国内転勤者も集まるわけですから、決して楽とは言いがたいのかもしれません。

 01年より国際教育センターを開設し、帰国生教育のさらなる充実を目指すそうです。受け入れ校としては長い伝統のある学校ですから、現地校になれ、日本の教育制度に抵抗がある生徒でもすんなりとけ込めるようです。

  

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豊島岡女子学園高(女子・私立)

☆私的学校感

 全員が4年生大学進学志望であるために、進学指導には力を入れているいわゆる「進学校」です。特に理系大学進学には定評があります。

 あくまでも進学校なので、入学に対しては学力のある生徒を合格としています。一応、帰国生としての考慮として総得点に10点を加え、一般の合格点に達する生徒を合格にしています。英語で稼ぐことができる帰国生であれば、この10点の差というのが非常に大きく、よって合格率は高めになっています。(昨年度は30名が応募、22名が合格しています)

 海外に1年以上滞在し、帰国後3年以内という緩い帰国枠受験資格も魅力です。しかし進学したとすれば進学校のため、塾のように勉強させられます。設備や交通のアクセスは非常によい学校ですし、池袋という土地柄何をするにつけ便利な環境であるといえます。そうした面に気をとられず、学校をあくまでも進学のための準備期間として捉える生徒にはとても良い学校であるといえます。かつて日本で教えていたとき、推薦基準はオール5のなかに4が2つまでという非常に高い基準値でした。昨年の一般入試でも1022人応募中合格者が457名。そのうち412名が入学しているところから、人気の学校と言っていいと思います。

  

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日本女子大学付属高(女子・私立)

☆私的学校感

 幼稚園から大学まである学校です。昨年度卒業生376名のうち、323名が日本女子大学へ進学しています。半数が家政学部への進学です。(その他文学部へ76名、人間社会学部へ48名、理学部に48名でした)

 入試は一般と同じです。現地校の成績は参考程度であり、あくまでも当日点が最優先されます。このため、現地校出身者の受験者数、入学者数は少ないという現状です。帰国生に人気の中学部とは全く違っています。昨年度の例を見てみると日本人学校からの応募者が11名、現地校からの応募者は7名でした。合格者は順に、8名と1名。そして入学者も順に7名と0名でした。

 中学では何人かの卒業生を送り出しているのですが、やはり高校ではいません。現地校の生徒にはあまり人気のない学校といえるかもしれません。

  

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文化女子大学付属杉並高(女子・私立)

☆私的学校感

 この学校も昨今の女子校離れを如実に語ってくれています。まず一般入試では普通科260名募集のところ受験者数が409人、合格者387人で入学者が198名でした。明らかに滑り止めの学校となっています。また英語コースは60名募集のところを88名が受験し全員合格していますが、入学者は32名でした。

 昨年の卒業生のうち100名が短大を含む文化女子大学に進学しています。ここのところ学校改革が頻繁に起こっている中央線沿線の学校ですから、今後の動向を見ていかないと何とも言えません。高校での募集を停止したり、附属の看板をはずして進学校化したりすることで巻き返しをはかるということが一番ありがちな方法ですが、大学付属の学校ではなかなか難しいところもあるそうです。学校自体は帰国生に対して門戸を開いています。例えば編入に関しても高3の9月編入まで随時受け付けるそうです。(多くの学校では高3の編入はありません。あっても4月編入が最後です。)また帰国生の入試は募集定員や出願資格を特に設けていません。現地校9th修了見込みでも受け付けてくれるそうです。また全日制日本人学校からであれば推薦入試も行っているそうです。こうした学校側の努力に対して、昨年度は応募者がゼロでした。

  

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広尾学園ロサンゼルス入試(共学・私立)

☆私的学校感

 初代の会長は「板垣退助」です。そう、あのヒゲの人。で、ちょっと前までは「順心女子」という女子校でした。それが中学を併設したりして進化しました。実は、帰国子女の受け入れ自体は古く、昭和48年から受け入れていたそうです。

 さて、先日ロサンゼルスにて海外入試が行われました。速報です。面接では受験番号と氏名を行った後に「自己紹介をしてください」といわれたそうです。そして、その自己紹介について「根ほり葉ほり」聞かれたそうです。(笑)特に意地悪されたとか、答えにくい質問をサレタということはなかったようですが、相当突っ込まれるとのこと。受験者は4人しか居なかったためか、一人15分から25分も面接していたそうです。そしてなんと!面接の間ビデオ撮影されていたとのこと。

 国際担当の小山(おやま)先生は、帰国子女教育にとてもとても熱心な先生です。文部科学省からスーパーランゲージスクールの認定も受けている学校です。

  

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