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2001年7月号 「日本への進学をマジメに考えているアナタに」

□ 「現地校の勉強が。。。」

  何かというと、すぐにこの台詞を口にするアナタ。ちょっと待って下さい。アメリカに来てまだ英語力もついてなく辛いのは分かります。
  でもね、アナタだけではないのですよ。夜中の2時や3時まで頑張っている人がいるのに、アナタは大変といいながらもちゃんと遊ぶ時間も確保して息抜きもしているではないですか。私立の現地校に行って、死ぬほど宿題を出され、それでも日本の勉強を捨てずにやっている人もいます。
  「自分には無理」と最初からあきらめていませんか?最初から安易なところへ逃げていませんか?
  日本の中学校であれば分かります。定期試験の成績や内申書が高校の推薦試験に重要という図式がありますからね。でも現地校の成績=内申点とはなりません。中学入試で現地校の成績が合否に関係するという話は聞いたことがありません。高校受験で現地校の成績が合否に大きく影響するという学校は2割程度でしかありません。大学入試だって絶対にではありません。

  こうした事実を知っても、まだ「現地校が。。。」といいますか?日本の勉強を二の次にしますか?

 

□ 「日本語を思いっきり話したいから。。。」

  学校は勉強だけではなく体育や徳育を学ぶところ。正論ですよね。確かに普段は英語漬けになってうまくしゃべることが出来ない現地校の生活でも、毎週土曜日は補習校で日本語を思いっきり話せる。ストレス解消にもなるし、友達と色々おしゃべりできて楽しいし。
  でも、日本の勉強は二の次以降にして、楽しむだけに補習校に通っている。しかも自分で日本の勉強はしていない。さらに数年後には確実に帰国する、というのであれば「ちょっと待った!」といいたくなります。「おしゃべりは進学よりも大切なことですか?」と言いたくなります。
  日本の中学生の7割は何らかの塾に通っている実態を考えれば、もう少し日本の勉強をすべきではないですか?もう少し客観的に自分の学力を見るべきではないですか?ましてや中学生であれば、高校受験がどういうものかを考えてもいいのではないですか?アメリカと違って日本の高校は義務教育ではないのです。行きたい高校に合わせて勉強すべきはずなのに、行ける高校を考えるというのではあまりにも短絡的すぎませんか?
  それでもまだ「日本語でおしゃべりしたい」だけですか?

 

□ 「日本語力が落ちるのは仕方がない。。。」

  永住を考えていますか?それなら分かります。アメリカで生き残っていくためには英語力の完成が先決です。。
  そうではなく数年後に帰国するというのであれば、逃げているだけですよ。特に学年が高い人に多く見られます。現在高校生であっても日本語が怪しくなっていませんか?音読してみましょう。はっきり分かります。「それは漢字を忘れているから」と言い訳しますか?では、なぜ漢字を勉強しておかなかったのですか?「やる暇がない」ですか?では、帰国枠入試でも扱われている「時事問題」にはどう対処するのですか?新聞も読めない状態で、知識もどんどん薄れていき、その状態で小論文が書けるのですか?小論文は作文とは違います。読解力にしても「勉強として」入れていかなければ落ちるに決まっています。日本国内にいる生徒だって国語の授業があるではないですか。アメリカにいても数年後に帰国するのであれば、当然学年相当の読解力は持っているべきです。そうでなければ、編入試験も帰国枠受験も確実なものにはなりません。英語で苦労したときと全く同じ苦労を日本語でも積み重ねる「時間的余裕」があれば良いのですが、大半の場合、そんなに時間はありません。
  なぜ、帰国時期を仮にでもいいから決めて、やるべきことを実行しないのですか?大手の塾が進出している世界各地の大都市圏で「帰国の時期が不明だから何もやらない」という人は激減していますよ。インターネットの発達なども含めて、それだけ海外でも勉強しやすくなったということです。そして、そのことは学校側も分かっています。だからこそ、帰国枠といえども日本の受験生と同じレベルの学力を要求しているのです。このことをしっかり自覚して下さい。

 

□ 「日本の英語は変だ!」「だから?」

  生活英語と日本の「学校英文法」は違うものだといっているのに、すぐこう言うアナタ。日本語でも考えてみて下さい。日本語でも文語と口語はありますよ。流行語もあるし、文法に則っていない表現だってしていますよ。これは英語だってそうですよ。生活英語で受動態はあまり使いませんよね。わかりにくいですからね。でも法律関係の書類などには使われていますよ。そう、アナタが見ていないだけです。使っていないだけです。それを「この英語はおかしい」と決めつけるのはなぜでしょう? 実は知らないだけだと言うことが、これで分かりますよね。イディオムなどは普段の生活で使うことは限られているでしょう?日本語だって慣用句を会話の中にたびたび使うことは希でしょう?それでも「教養」として勉強しているではないですか。このことはアメリカでも日本でも同じなのです。
  アナタが見ている、使っている英語はまだまだ表面の一部。本当は日本の学校英文法でもアメリカの生活英語でも「兎に角吸収する」という姿勢があれば、もっと別の視点が開けてくるはずなのです。
  さらに、日本の学校英文法は「英語と日本語の互換性」を求めています。「コミュニケーション能力」だけではないのです。日本の文化もアメリカの文化も分かった上での変換作業がなされるかということ。とすると、数年後に帰国するあなたは日本語も日本の学校英語も勉強しなければ辛いのです。発音が良いからといって日本の英語のテストは高得点にはならないですよ。

 

□ 「算数・数学だけは大丈夫!」という人へ

  英語で戸惑ってはいるものの、日本人だからということで「算数・数学はできるのねえ。すばらしい!」と現地校で言われ、その気になっているアナタ。ところが日に日に算数・数学の学力は落ちているかもしれないのです。
  現地校の算数・数学は楽!=日本の算数・数学のレベル以下=ところが日本の同級生は先に進んでいる=ましてや塾に通っている友達はそれ以上。特に計算機を使っての授業が中心のアナタは危機感を常に持っていて欲しい。驚くほど計算処理能力が落ちているということもあるのです。このあたり噂に振り回されて「日本は学力低下というから大丈夫じゃないの?」と思い込んでいてはマズイです。やる子は既にやっています。
  もう一つ。教科書レベルの知識は「日本語で」しっかり詰め込んでおいて下さい。日本の学校へということであれば線分図の書き方も隣接二項間の漸化式という言葉の意味も知っておいて下さい。「英語なら分かるし、答えが出れば良いんでしょ?」という考え方では、帰国後の苦労はあきらかです。

 

□ 「日本の学校って良く知らないし。。。」

  簡単には学校を見に行けないし、出身地と帰国先は違うし。何も分からないから。。。これは完全なる「手抜き」です。今時知らないから何もしないというのはサボリ以外の何ものでもありません。
  日本の生徒は皆、学校見学に行くのでしょうか?アナタの家にはインターネットは無いのでしょうか?電話もなくNYの紀伊国屋書店に「学校案内」や「全国帰国生のための学校便覧」を注文することもできないのでしょうか?ましてやアナタが高校生だったり、中学生であれば自分の進路ですよ!ただ毎日流されて将来のことも考えなというのであれば、サボリといわれても反論できないでしょう???

  将来の夢が見えなくてというのであれば、それはそれで方法があるはずです。探すために、学校に行くというように考えていけばいいのですから。現状がよく見えているのであれば、今の状態を発展させてくれるような学校を選択すればよいのですから。無駄に過ぎる時間。一日も早く変えて下さい。

 

□ 「成績が低いから塾なんて。。。」

  簡単なことをやっているだけで、学力って向上するのでしょうか?授業を受ける方としては楽ですよね。ぜーーんぶ、分かっているのですから。
  でも、これでは壁を乗り越える力は付きません。今の状況で進学には間に合うのですか?日本にいる同級生の中で平均的な学力なのですか?それさえも見ようとしないで、初めからあきらめないで下さい。
  第一、成績を上げるのは私たちの仕事です。最初から成績が高かろうが低かろうが、そこから更にあなたの学力を上のレベルへと結びつけることが、私たちの仕事です。来年から移行措置が始まり教科書内容が削減されます。ミニマムスタンダードといわれる教科書で十分と考える人が多いと思いますか?生徒も、それ以上に家庭が不安を訴えています。事実昨年の中学入試は受験者数が増加しました。国立中の志望者が減少しました。
  学校は様々な体験を提供してくれる場です。それ自体には変わりがありません。貴重なものです。しかし公教育に限界があるのも事実です。私立の多くは教科書削減にも学校週休2日にも反対することを表明しています。今回の学習内容削減という手法はアメリカが以前行って失敗したではないですか。現在のアメリカはSATやリージェントテストなどで学力をはかることを中心にしているではないですか。公立校でも有数の進学校があるではないですか。そうした状況と全く正反対のことを実行する公教育に完全に依存するのは、少なくとも帰国するのであれば、危険だと思いませんか?

  勉強に早すぎるスタートはありません。現状を嘆くよりもまず、始めることです。

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