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2004年7月号 「勉強する気がでるかも知れない。とっておきのQ&Aその2『受験生の視点から見たQ&A』

Q: 帰国枠中学受験を目指す小5です。小5になってから塾の「算数の授業」が難しくてついていけないのですが、どうしたら   いいのでしょうか。  

A: 現在の中学受験の塾は、週単位でスケジュールが決まっているといっても過言ではありません。例えば、小数の計算は公立の学 校では半年近くかけて完成させるのですが、塾ではわずか2週間程度でマスターさせられます。クラスがいくつもある大きな塾だと、 このペースについてこれず未消化のまま進まれてしまう生徒も少なからずいると思われます。
   帰国枠受験であっても、今の時代は海外でも塾通いしている受験生が沢山いるわけで、そうなると「ペース」を掴んだ生徒は一歩 抜きんでてしまうわけです。帰国枠が様々な角度から合否を判定するといっても、入試がある以上、そこでの得点がずば抜けていれ ば合格に一番近くなっているといっても間違いありません。  
  まずは「ついていくんだ!」という気持ちもしっかり持てるように、復習に力を入れましょう。理解したことを知識として使いこなせるよ うに、反復練習が必要です。予習など、する必要ありません。それより復習の方が数倍大切です。習ったことを、完全に理解すること は、たいていの生徒にできます。ただし、上記のように「新単元の速射砲」となると、それを追いかけるだけでも一苦労。だから塾も  多くは求めません。たいていの進学塾では「宿題をきちんとやってくれさえすれば、なんとかなる」というわけです。家庭学習では、ドリ ルなどを利用して定着できるように訓練すること。また、取りこぼしがあることは塾の先生も承知済みです。だからこそ、講習などで  必ず振り返るのです。だから講習などは必ず受講すること。受講しないと、反復練習を自分一人でこなさなければならないということ になります。  
  さて、具体的に考えてみましょう。何故算数が難しく感じるようになったか。それは「計算力が必要な単元の連続」だからであり、そ して「抽象概念中心の単元」だからです。扇形の面積は小数と整数と分数の混合計算です。比もでてきますし、濃度計算や速度計算 もあります。メリットが多いといわれる帰国枠入試を考えているとしても、遅くとも5年生から始めるべきといわれるのは、これらを理  解するのには相当の時間がかかるためです。  
  中学受験は、問題を解く技をどれだけ沢山知っているか、が第一のポイントです。帰国枠入試を実施している中学では、要求する 技は古典的なものであり、きちんと受験対策をしてさえいればクリアーできるような問題を出題してきます。だから準備不足の受験生 はやっぱり太刀打ちできないのです。帰国枠受験塾であっても、日本の一般受験塾であっても、塾講師が考える授業の組み立ては 、まず最初に「技の習得」に主眼が置かれているのが、その証拠です。これらから考えると、まず「覚える時間」を作ることです。授業 ノートを読み直していますか?例題を解き直していますか?「ふんふん。こういう文章題には、こういう図を書いて、こういう解き方を  するんだ」というような確認作業をする時間を作っていますか?作っていないのならば、まず勉強スケジュールを確認し直してみま  しょう。そこから「スランプ脱出」に向けての足場を作ってみるということです。  
  スランプ脱出は、きっかけです。きっかけがつかめれば解決できるはずです。メリットが多いといわれている帰国枠受験であってさ えも、スランプから脱出するには、頑張るしか方法はないのです。    

 

Q: 帰国枠を使って有名私立中学に入学できました。ところが入学以来数学があまりふるわないのです。どうしたらよいので   しょうか?

A: この状態をいっぱんに「受験算数ボケ」といいます。  
   数学と算数は全く別物です。だからこそ、算数では数学を使わないようにしてきたわけです。これが中学に進学し、数学となりまし た。ところが数学になったことに気が付かない、もしくは新しい解法を学ばず、いつまでも算数に頼っている。この状態を「ボケ」と呼 んでいます。算数で鍛えた生徒であればあるほど、算数の方がスマートに答えが出てしまうことが多いのです。逆比の利用などそうで すね。連立方程式など使わないわけです。苦労して数学的に答えを出すのが無駄に思えたりするわけです。それならば算数でパ パッとやってしまう方が楽だし速いわけです。  
  このように、算数は技をいくつ知っているかが勝負です。これに対して数学は、答えを出すプロセスを大切にするものです。算数で も途中式など大切にしたところはありますが、根幹は「算術」という技・発想法を習得することが要です。数学は理論ですから、両者 は目指すところが違うとも考えられます。数学の世界において、算数の「技」が通じるのは中2の頃までです。高校入試には「算数の発 想から、高校生の儀実までが必要」といわれますが、算数はあくまでも「発想」が必要なのであって「技」が必要なのではありません。 そこでも「技」だけに頼ろうとすると限界が来てしまうということです。中学受験経験者の中には、中2の夏あたりになって急に数学の 成績が下がり、慌てて勉強し直すという子どももいます。  
  さて、この「ボケ」た状態から脱するにはどうしたらよいのか。中2あたりになって慌てないようにするためには、何をすればよいの か。答えは簡単です。中学入学当初から、もっと難しい勉強をさせるべきです。中学受験で鍛えられた素晴らしい頭脳なのですから 、休ませず、高度な勉強をさせましょう。難関進学校などは、これに近い要求をするようです。帰国枠で進学してきた生徒でも一般の 生徒との混合クラスだと、この刺激は比較的容易に与えてもらえますね。この点において帰国生だけの国際学級は要注意です。刺 激不足になる可能性があります。  
  学校での刺激に期待できないというのなら、選抜科のあるような塾へ行かせ、難しい勉強をさせるのが効果的です。教科書程度の ことができていればいい。授業についていればいいということだけではダメです。とにもかくにも刺激を与えること。これが重要です。
  このことは海外に生活する生徒にも言えることですね。刺激、与えられていますか?現地校でもらっているという生徒は要注意です 。日本では得られない貴重な刺激だと思いこんでいることが、実は刺激ではなく「単なる環境の違い」だけのこともあります。毎日に 追われていることが刺激だと勘違いしないように注意してください。特に親の方がエキサイトしすぎて、子どもが現地校の生活に流され ている場合は特に注意が必要です。  

 

Q: 塾をさぼったり、遅刻することが増えてしまいました。こんなときは???  

A: 塾が嫌なのか、勉強が嫌なのか。ハッキリ見極めることが大切です。一番多いパターンは、計算テストや漢字テストの時に遅刻・ 欠席をしがちということです。プライドが高い子どもほど、テストの点数が気になって、塾から足が遠のくようです。努力もしない。でも 悪い点は取りたくない。やがて、小テストの時間を計算して、塾に行くことをぐずる。小テストが終わった頃に「じゃあ、いく」といったり する。こういうことをいう子どもを放置してはいけません。早めに対処することが肝心です。  
  まずすべきことは、小テスト対策をきちんとやらせて、良い得点を取らせることです。やればできる、やっていないからできないとい うことを自覚させ、あわせて自信を付けさせるようにします。軌道に乗るまでしっかりフォローすること。親子共々、甘えは禁物です。
  塾が嫌になったということも考えられます。こうした場合は塾替えも検討しましょう。塾の先生との相性が悪いということもあり得る のです。友達関係ということもあり得ます。落ち着いて勉強できる環境に変えるわけです。ただ、単なる我が儘なのか、理由があるの か、冷静な判断をしてから。気分次第で塾を変え続けていると「ジプシー」といわれ、どの塾でもお客さん扱いしかされなくなります。ま た、小学生のうちは、ある程度大人が管理し、環境を整えるべきであると思われますが、中学生以上(理想は5年生以上)であれば、 自分で責任を取らせましょう。中2にもなって、勉強計画を親が立てているのでは甘やかせすぎ。何のために、誰のために勉強して いるのかを知ることも、受験勉強の目的のうちです。    

 

Q: 現地校の成績は良いのに、塾のテストが悪い。逆に、塾の成績はよいのに、現地校の成績は悪い。なぜなのでしょうか?  

A: 現地校と塾を比較すること自体、無意味です。日本の学校と現地校を比較しても無駄。まったく違うものだからです。だいたい、目指しているものが違います。  
  日本にいるという前提で考えてみましょう。学校の成績と塾の成績を考えてみます。本来、塾の成績と学校の成績は連動するはずです。塾は先取り学習をしているケースが多いので、塾であまり良い点数が取れなくても、学校では良い点数が取れることが多いわけです。こういう生徒は勉強が身に付いている可能性が高いと言えます。あまり気にせず、塾の指導に従っていれば大丈夫です。
   逆に、塾に通っていながら学校の成績が良くないという場合は問題です。この場合において考えられることは、塾が子どものレベルにあっていないか、学校できちんと授業に参加していないかのいずれかです。まず、塾に問題があるか調べてみましょう。塾に通っている、他の子どもたちの成績で判断できます。他の子どもの学校での成績は普通以上というのであれば、問題は自分の子ども自身にあるのかも知れません。そこで、学校で使っているノートを見てください。きちんとノートが書けていますか?学校の授業は、先生のいっていることをきちんと聞いているかにかかっています。その参加度合いがノートに現れます。もし、書けていないようなら、学校や塾に相談するなりして、早めに対処すべきです。    

 

Q: 塾を辞めて、自分で勉強したいと言い出しました。子どもの意見も尊重したいと思うのですが、どうすべきか決めかねて   います。  

A: 本気で自分で勉強している子どもほど、塾に来たがります。勉強熱心な生徒ほど、自分の授業がある時間外に塾に来ては、家庭学習で分からないところを質問していきます。自分で勉強すれば、疑問はドンドン増えるはずです。増えない方がおかしい。そうなると、質問したくなって当然です。  
  自分で勉強したいという言葉の意味は、塾が面白くないとか、先生と気が合わないとか、気分的な原因であることが多いようです。気分次第でしか勉強ができないという子どもは、自学自習に向いていません。寧ろ、無理矢理塾に行かせるくらいでちょうど良いと言えます。  
  努力の割に成績が上がらないことを悩んでいることもあります。こちらは受験生に多く見られます。焦っている証拠ですから、ある程度時間をかけて対策します。いわゆるスランプです。スランプに対しては、我慢も大切。焦らず、弛まず、怠らず。努力し続けるのみです。    

 

Q: 地方に帰ります。公立高校を第一志望としています。今は推薦試験が主流だそうですが、海外生の場合、どうしたらいいのでしょうか?  

A: 推薦入試の制度は各都道府県によってまちまちなので、一般論は言えません。基本的には内申書が一番重要といわれますが、基礎学力試験も手を抜けません。推薦試験に使われる内申は中3の2学期の成績が主流です。  
  2学期の成績ということなので、中3の夏に帰国すれば間に合うと思ったら間違いです。絶対評価ということは、1学期と比較する必要があるわけです。遅くとも中3の1学期からは地元の公立中学に学籍を置かなければなりません。それができないのであれば、推薦ではなく、帰国枠を実施している公立高校を受けるしかありません。しかし、公立高校で帰国枠を実施している都道府県は限られています。詳細は各都道府県の教育委員会などで調べてみましょう。場合によっては5教科入試が3教科入試になるということもありますが、多くは「他の受験生と全く同じ」ということとなります。  
  結論としては、中2終わりあたりに帰国できるのなら、一般の受験生と同じく定期試験対策をきちんとし、可能な限り得点する。提出物、授業態度に気を付ける。つまり中3の1学期・2学期の内申をしっかり取る。これしかありません。それ以外は私立高校志望に変えるか、帰国枠を利用するか、となります。

 

Q: 中3になって、突然、芸術関連の学校に行きたいと言い出しました。本人の言うとおりにしても良いものでしょうか?  

A: やりたい気持ちを蔑ろにするのは良くないですが、急に言い出すというところに疑問を感じます。芸術系の学校と一般の学校とでは、芸術系の学校の方が専門知識・技術を必要とするので、そこを理解しているかが問題です。  
  また、これからの勉強で合格できるまでの知識と技術を習得できるのであれば、本人の希望通りにさせても良いでしょう。しかし、並大抵の努力では合格できないということも理解させるべきです。単に好きだから、アメリカでやっていたから程度のレベルでは通らない学校のほうが圧倒的に多いです。  
  そこで妥協案です。私立校の中には、芸術に力を入れているところが少なからずあります。最近の多くの学校では選択授業が増えたので、良い指導者さえいれば、芸術系の大学への進学にも、十分に対応しているということを知らせてあげましょう。また、現在活躍している芸術家の多くが、一般の大学を卒業しているという事実もあるのです。一般の進学を考え、それでも芸術方面に進みたいということであれば、大学からという進路を見せてあげれば良いのです。    

 

Q: 現在オーケストラのメンバーで頑張っているのですが、日本に帰っても続けたいと思っています。志望校選びの時にブラスバンド部が優秀な学校にしたいと考えています。学校を選ぶときに、部活で選ぶということは、しても良いことなのでしょうか?  

A: 何事も、トコトンやってみて初めて、自分に向いているかどうか、自分は何をすべきなのかが分かるというものです。部活で高校を選んだとしても、自分に見合った学校なら問題はないでしょう。  
  ただ、現在の学力と、あまりかけ離れた高校を選ぶのは問題です。偏差値30の生徒が、ただ部活が優秀な学校だからといって偏差値70の学校を希望しても。。。また、よしんば入学できたとしても、友達と話題があわないということでは、せっかく入った部活でも十分に能力を発揮することができないのではないでしょうか。これは帰国枠を使って入学した生徒に多く見られる現実です。入りやすいといっても、こうした現実も待ち受けています。入ってからのことを考えて、準備すべきことを準備すべきです。    

 

Q: 理数科・英語科を目指すメリットは?どんな勉強をしておけばいいのでしょうか?  

A: 公立と私立では、専門学科・コースに対する考え方違います。私立の場合は、進学クラスという位置づけをしていることが多いようです。公立の理数科などは、純粋に専門科目を中心にしたカリキュラムになっています。  
  最近は不況の影響なのか、理数科の人気があがっているところもあります。専門学科は、専門教科の単位数が多いのが特徴です。全単位数の半数近くが専門教科ですから、好きなだけではダメです。より深い勉強を受けられるだけの適性も必要なのです。
  入試では、専門教科の配点が大きくなっている傾斜配点になっているのが一般的です。また、例えば理数科なら、数学・理科が得意な受験生ばかりが集まるので、激烈な争いになってしまうとも言えます。特に公立の場合、高得点の争いですから、ミスをしないような訓練をすることも必要となります。    

 

Q: 模擬試験の結果を見ると、理科の実験・観察に関する問題の得点が低いようです。どうしたらよいでしょうか?  

A: 実験・観察は、一斉授業です。よく分からないからといって、実験の補習は行われないのが普通です。また、共同作業なので、引っ込み思案だとあまり勉強にならないこともあります。
  実験・観察は、自分でやってみることが一番です。日本にいるのであれば、例えば市町村や博物館が主催する実験教室に参加するなどどうでしょう?。市役所などに問い合わせてみましょう。また海外にいても、できることがあります。NHKの番組・民法の科学番組などは、わかりやすく、ためになる番組も多いようです。こうした番組を日本にいる人にお願いして、送ってもらいましょう。教科書に書かれていることを暗記するだけではなく、その知識を定着させるために、こうした映像を見ることは「定着のためのきっかけ作り」として大切なのです。    

 

Q: 小6女子ですが、4科を続けるか、2科に絞るか迷っています。現在、特に志望している中学はありません。  

A: 一般には、6年の夏前までは4教科で。夏休み以降に状況を見て2教科にするというものです。4教科を続ける理由は様々ありますが、受験指導からすると次の2点が大きな理由となります。一つは2教科に減らしたところで成績が急に上がるということがほとんど無いこと。寧ろ時間に余裕ができたことでだらけてしまう生徒のほうが多いように感じます。2つめとして、4教科にしておけば受験できる学校が沢山あるということです。進学校の多くは男女問わず4教科受験が主流です。学校側も「4教科受験者に成績優秀者が多い」と期待しています。  
  ただ、子どもの負担を考えれば、2教科にするメリットはあります。海外にいて、現地校と日本の勉強を両立するとなると4教科の準備は厳しいのが現実。それならば6年生の初めから2教科に絞り、その分英語の勉強を始めたらいかがでしょう。身につけている会話力に加え、高度な文法知識が備わると受験校も広がります。

 

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