まえのページにもどる> <もくじにもどる

2001年4月号 「私たちの実践していることをご紹介します」

□ 私たちの実践していること

  塾としての第一使命は「成績の向上」です。成績が分かるものとしては、模擬試験や小テストなどの「数字」で見えるもの、合格不合格ではっきり分かるものなど、一言「成績」といってもいろいろなものがあります。

  しかし日頃の授業はどうでしょう?日本であっても同じことですが、特に進学塾にありがちな「早い授業のため、分からないことが増えてしまった」とか「塾に行って、帰ってきて宿題をするだけで、本当に力が付いているのか分からない」といったことはありませんか?

  塾が高い授業料をいただいて「ただ良い授業をするだけ」という時代は終わりました。生徒自身にも、ご家庭にも、「何をやっているか分からない」ということはもともとあってはならないのです。

  この不透明な部分を変えるために、私たちは例えば下記のようなことを実践しています。

 

□ その1 復習ノート

  簡単にいえば、通信添削のようなものです。宿題なども提出制にし、赤ペンで指導しています。時には授業中に「分からない」問題と遭遇するでしょう。そんなとき、普通に授業を聞いているだけでは通り過ぎてしまうこともあるかもしれません。これに対応したのが復習ノートです。「この問題が分かりませんでした」「この問題の解き方は?」等といったような質問も、このノートを使って行っています。生徒と教師の交換日記のような役目を果たしています。

  さらに、質問だけではなく「授業中にこなした問題のやり直し」も徹底させています。「とりあえずやった」というだけでは、真の学力は付きません。理解することは大抵の子供達には可能です。ただし「使いこなせる力」については訓練が必要なのです。間違えた問題をそのままにせず、自分の力だけで出来るようにする。それが「復習ノート」の本当の目的です。

  この「復習ノート」は、家庭学習を習慣化させ、それを管理することも目的として始めました。少しずつでも毎日続けることの大切さを教えたい。そんな私たちの気持ちから始まっているのです。

  子供達の学力低下が問題になっていますが、ノートをみれば納得できます。整理するための使い方が出来ていないようです。こうした「上手なノート作り」の指導も兼ねているものでもあります。

 

□ その2 毎日の勉強

  小4から中3の「本科」に在籍する生徒に対して実施しています。前述の「復習ノート」で宿題や質問をする。提出して赤ペンで指導を受ける。でも、これだけでいいのかなあ?塾の授業時間は受験コースに比べて短いし。大丈夫だろうか?自分のための勉強って、何をやったらいいんだろう?苦手な科目の勉強方法が分からない。。。

  お任せ下さい。私たちは受験生だけを相手にする塾ではありません。受験はしないけれども、進学をまじめに考えている生徒のための塾でもあるのです。

  受験コースに比べて授業時間が短い分、家庭での学習がより重要となります。そこで、毎日でも少しずつ続けることを実践してもらおうと始めたのが「毎日の勉強」です。これは毎日やるべきことを私たちがスケジュールしたものです。

  例えば小学生の国語であれば、毎日漢字の意味や読みを調べてもらいます。漢字練習だけではないのです。特に海外にいる生徒にとって必要なことは日本語の「語彙力」です。本来学年相当の語彙を吸収するはずが、海外にいるため英語の語彙を吸収する方に全エネルギーを使っています。当然、これに比例して日本語語彙数は低下します。これを避ける工夫の一つとして小学生には「漢字調べ」をさせています。算数ならば計算問題を毎日数題こなしてもらいます。計算機を使った授業だったり、既に知っている計算の繰り返しだったりと、現地校での算数は力が余っている生徒が大半です。現地校での算数の授業はいいかもしれませんが、日本に帰ったときには計算も怪しくなってしまいます。日本での学年相当の計算力をきちんと付けることを実践させています。

  「毎日の勉強」の量は現地校の宿題に追われていても可能な程度に押さえています。しかも週に5日分だけにしています。余裕を持ったスケジュールで、無理をさせないためです。さらに提出制にして、私たちがきちんと管理しています。

  「受験はまだ考えていないが、学年相当の勉強をしっかりやらせたい」と考えるご家庭に対応したものです。基礎をおろそかにせず、地道に努力することの大切さを教えたいのです。

 

□ その3 あゆみ

  全学年、全クラス、各教科ごとに毎月、いわば通知票のようなものをご家庭に送付しています。現在の授業の進度や小テストの得点状況、担任から見た今月の努力度を各教科ごとにまとめ送付しています。担当教師からのアドバイスもあります。

  ご家庭と塾とがお子様を頂点とした情報の共有をはかること。成績向上にはこれが最も大切なことだと思います。

  学年が上がるにつれ、塾であった楽しいことは話すけれども、点数の悪かった小テストはご家庭に見せないなどということがあります。「塾に行かせていたのに。。。」「勉強していると思っていた」というご家庭の声も聞きました。これは塾の不透明さに原因があります。「うちの子、本当に分かっているのかしら」「塾の授業を見学に行こうかしら」。「あゆみ」を実施してからは、こうしたご家庭の声がほとんど聞かれなくなりました。同時に「今何をすべきかよく分かる」「塾での様子がよく分かる」「進路について話し合う機会がもてた」などの声をうかがっています。

 

□ さいごに。。。

  いかがでしょうか。私たちの実践していることの一部がお分かりいただけたでしょうか。これを「厳しい塾だ」とお感じになるか「当然のことだろう」とお感じになるかは、ご家庭によって違うと思います。私たちは私たちのポリシーをはっきりさせる義務があると思うからこそ、こうしてご紹介したまでです。

  ただ「良い授業をすればいい」という私塾の時代は終わりました。塾に通う生徒はもちろんのこと、通わせるご家庭にとっても満足のいく塾でなければ本当の私塾ではありません。

  私たちは、このDCエリアにおいて「満足のいく塾」であるために、今後も努力を続けます。

 

TOPへもどる