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2007年1月号 「やはり」

 

 日本では毎年2月頃となると、週刊誌や新聞などに「受験特集」が組まれます。春過ぎにもなると合格実績(何中学に何人合格させたかということ)が分析され、「合格させる力がNO1の塾」などというタイトルで様々な塾が紹介されます。大手学習塾、例えば「四谷大塚」「日能研」「SAPIX」などにくわえ、関西から勢力を伸ばした「希学園」などが「合格実績上位の学習塾」として書かれています。それ以外にも、例えば面倒見の良い塾など、様々な角度から見た塾を紹介しています。

 大手以外にも様々な塾があります。地元に密着した塾もあります。定期試験対策授業や内申書対策、公立高校受験に対してのノウハウなどが充実している場合が多く見られます。総合塾以外にも「個別指導塾」「補習塾」という形態があります。特に首都圏であれば進度の早い進学塾のなどのフォロー塾として使用する例が目立つようです。

 バブル期の「乱塾の時代」から90年代の「淘汰の時代」へ。新教育産業(塾や予備校のこと)は、少子化の影響を直接受けます。大学全入時代や学習内容削減など、向かい風の中にいます。生き残りをかけた「企業改革」をし続けていかなければなりません。「金儲け主義」ばかりでいると、今、日本で騒がれているような「事件」の原因となり兼ねません。かつてライバル塾どうしが合併して大きな塾になることもあります。反対に分裂してしまう塾もあります。生徒を集められず倒産してしまう塾も後を絶ちません。指導力はあるのに経営力がなかったり、逆に金儲け主義で墓穴を掘っていったりと様々です。去年も買われてしまった大手塾などがたくさんありました。

 これらのことは、首都圏に限ったことではありません。地方でも見られる現象です。あるとき私立中学が開校し、それをきっかけとして駅前に学習塾が乱立。その後、その地域の受験地図が全く変わってしまったということもよく聞きます。それだけではありません。こうしたことは海外にも言えるのです。NYやLAには昔から学習塾などがありましたが、首都圏と同じく、淘汰されたりしています。

 現代の受験は情報戦。海外であるからといって、現実逃避・刹那主義で通していると、現代の受験に乗り遅れてしまうこともありえるのです。

 ena海外校は、1987年NY校を開校して以来、帰国枠受験を通して子どもたちと共に歩んで20年。日本への受験・進学は、経験と実績の私たちに、お任せ下さい。

■enaの「やはり」 その1 『さらに進化する、低学年コース』

 小1でさえも2クラス化に対応!ますます「受験・進学を意識した早期英才教育」に対応したenaワシントンDC校です。

 日本国内の多くの塾では通常、小1や小2のコースは「おまけ」的に扱われています。お兄ちゃんやお姉ちゃんの通塾にくっついてきた弟君・妹ちゃんが通うためだけのコース設定。いわば「託児所」です。日本であっても、この考え方が主流でした。

 ところが海外では、そうとは限りません。「早期英才教育」と書くと堅すぎますが、海外にいるからこそ「きちんとした勉強をさせたい」「日本の子どもたちに遅れないようにしたい」とおっしゃるご家庭が多いように思います。

 進学塾である以上、入塾試験があったり、模擬試験があるのは当然のことと考えています。学力差のある生徒がいれば、学力度別・到達度別クラス編成にするのは、塾として当然のことと思います。新年度から、小1を含む全ての小学生クラスにおいて、複数クラスとしました。小1であっても、学力差が著しいと判断された場合は、即、2クラスにしていきます。例え1クラスが2人になろうとも、です。

 小1と小2はenaオリジナル教材+様々なプリント教材を使用して「受験・進学を意識した早期英才教育の実現」を目指しています。先取り・反復練習・中学入試の問題を低学年用にアレンジして演習してみる。少人数制クラスの良さは、在籍生徒の学力によって多少の軌道修正が可能なことです。その利点を最大限に生かし、子供たちの可能性を最大限に引き伸ばしたい。それが小1・小2の課題です。更に模擬試験を実施することによって勉強に対するモチベーションを強化します。

 小3は、もともと四谷大塚予習シリーズのスタート学年になっています。中学受験界ではおなじみの「予習シリーズ」は小3から開始となっているのです。この事実から、enaでも「小3を受験指導の出発点」としました。これまでの「小4で講義形式の授業に慣れ、小5から本格的な受験勉強」というスタイルが1年早まったということです。これに乗り遅れてはいけません。首都圏にご帰国されるのであれば、「中学受験は4年生から」という流れは意識しておきたいものです。

 「そんな難しいことをやっても。。。」「そんなに先のことばかりやっても。。。」「基本だけで良いから。。。」というお考えのご家庭には、入塾をご遠慮いただくこともあります。勉強に「早すぎるスタート」はありません。目標を定め、一歩一歩着実に歩いていく。それが受験の王道であり、私たちが低学年の子供たちに見せておきたいことです。板書の仕方、宿題のこなし方、プリントの管理、大量にかされた暗記物の処理方法など、小4からの本格的受験体制に欠かせない事柄を、早い時期から体験的に身につけてしまおうというのが低学年コースの狙いの一つです。そのことにご賛同いただけずして入塾していただいても、成績向上はあり得ません。むしろお互いに不幸な結果となりがちです。

 進学をまじめに考えるご家庭のための、英才教室の一つとお考え下さい。経験豊かなスタッフが責任持って、お子様をお預かりします。ご期待下さい。

■enaの「やはり」 その2 『3ヶ月ごとにクラス替え試験を実施』

 定期的なクラス替えをすることにより、成績向上に対するモチベーション を高めることが可能となっています。

 「競争」=「悪者」、「偏差値」=「悪者」という価値基準のご家庭は、enaの門をたたくべきではありません。いえ、受験ということに対しても、参加されるべきではないと思います。現代の受験を研究された上で、行動を起こすべきです。「あくまでも自分のペースで勉強することが望ましい」と思われているご家庭にも、enaのことはご理解いただけないかも知れません。こうしたご家庭には、私たちがお手伝いできることはないと思います。

 さて、私たちが考えるところの受験は『競争』です。現地校生活で身体に染みこみ始めてしまった「頑張ったから評価してもらえる」というような考え方だけでは、合格通知は届きません。相手があっての競争です。周りが見えなくなりやすい海外生活では、この点において特に危険です。頑張ったことだけを誉められる。さらに現地校のことばかり追いかけていて、日本の勉強・進学のことなど「見て見ぬ振り」をしやすい。本来競争が始まっているはずなのに、日本の進学には目を向けず、現地校を中心に生活する。それに追い打ちをかけるように「いい加減な噂」が登場する。「あの中学は現地校の成績が良かったら入れる」「補習校に行けば卒業証書代わりのものがもらえる」「補習校って義務教育なんじゃないの?」「この現地校はレベルが高いから受験にも有利だわ」「大丈夫よ、とにかく大丈夫よ!!」などなど、数え上げたらきりがありません。これらがすべて、子供たちを「犠牲者」にしてしまう諸悪の根元であることは、この読み物のバックナンバーをお読みいただければご理解いただけていると思います。これだけ情報網が発達しているにもかかわらず、ご自分から調べようともせず、噂は自分の都合の良い解釈で聞き、危機感のかけらも持とうとしない。そんなご家庭が1件でも減ってくれたら。

 子供たちには「抽象論」で説得しても通りません。より具体的な方法で対応しないと、通じません。模擬試験で偏差値60をとり続ける。Aクラスに在籍するためにがんばる。次のクラス分け試験で3番以内に入る。こうした身近な目標を設定してあげることで、やらなければならない量・レベルを明確にしてあげられます。ご褒美を出しても良いと思います。机上の空論ばかりを唱える似非教育者たちは「ご褒美がなければ勉強しないという消極的な子供を育てる」といいますが、そんなことはありません。大人であっても、ご褒美なしにボランティアを続けるのはキツイ。大人にもキツイことが子供にキツくないはずありません。それを「将来のために」「やらないといずれ困るから」といったような「もっともらしい抽象的な表現」で「ごまかそうとする」から、子供たちは適当にしか勉強できないのです。志望校にしても同じ。ピンと来ない学校を志望校にしても、やる気など起きません。雲の上のレベルにある学校を第一志望にしたところで、子供たちが捻り鉢巻きをしめるはずありません。

 決して「点取り虫」を育てるということではありません。きちんと準備をし、やるべき事をやる。それが結果となって現れる。理路整然とした世界を見せてあげるだけです。このことは先人の務めであると、私は思います。

 毎回のクラス再編成試験は、一夜漬けが可能なカリキュラムテストだけからは分からないものです。子どもたちの「真の実力」を見るために、3ケ月に一度、担任が作成するこのテストは、現場の人間だからこそ見えている「子どもたちの持つ問題点」を浮き彫りにし、成績向上への糸口を提供します。

■enaの「やはり」 その3 『中学生クラスの厳しさ』 

 あくまでも高校受験準備を目標とする生徒のみを対象。当地からの有名難関高校合格実績向上を狙います。

 もともと当地は首都圏以外に帰国されるご家庭も多くみられます。首都圏以外では帰国生の数は多くはなく、それゆえ帰国生に対する優遇措置は皆無ともいえます。教育委員会等に「高校受験における帰国枠があるか?」とお聞き下さい。たぶん「選考において考慮はするが、具体的な措置はとっていない。個別に対応する。」といわれることが多いはずです。これは裏を返せば「一般の受験生と同じ準備をしておけ」ということです。

 優遇措置。この言葉を聞くと「現地校の成績が良ければ合格する」というように思うかも知れません。ところが中学入試にしても、高校入試にしても「現地校の成績が良かったら、それだけで合格させる」とうたっている学校など、一つもないのです。「選考において重要参考資料とする」「多角的に評価する」「学科試験をもとに、一定の割合で加味する」ということが優遇措置といわれるものです。そう。本当は、その程度のことなのです。現代高校入試の「内申点」のようなものです。内申点だけで合格できる学校など、ありません。絶対評価のために学校間格差がありますから、内申点だけでは実力把握が出来ません。だから「推薦試験」が用意されているわけです。アメリカでも同じ。広いアメリカで現地校の、特に公立高校のレベルなど把握しきれるものではありません。だから統一試験のSATがあり、その点数で客観的学力を把握しようとしているのです。それが一番公平な選考方法だからです。

 根拠のない噂を鵜呑みにして、現地校のことを闇雲に頑張ったところで入試には何も影響しないばかりか、やるべき事が出来なくなるという最悪の事態も起こるわけです。

 日本の英語になれていますか?日本の数学のレベルを維持していますか?国語の勉強は古典まで網羅していますか?公立高校・国立高校希望であるならば、社会(特に日本の地理・歴史)は暗記していますか?日本の理科は?英語だけが、しかも生活会話英語だけができたところで、入試では全く歯が立ちません。下位校に合格したいわけではないでしょう?

 私たちが進学塾の看板を掲げている以上、成績向上・志望校合格にはこだわりを持ちたい。第一志望校絶対合格主義を貫きたい。この校舎を日本の難関高校合格実績上位校舎と互角に戦える校舎にしたい。それが私たちの目標であり、子供たちに接する際の基本姿勢です。ですから「受験を希望する生徒のみを対象」としているのです。

 こうしたことを念頭に、様々な軌道修正をはかってきました。例えば教材については先取りの部分を強化しました。担任が、その年度の生徒たちの様子を見ながら、進める年度にはどんどん先に進める環境を整えました。早ければ中2あたりから、どんなに遅くても中3の5月あたりからは、受験問題ばかりを解いていくことになるでしょう。それだけ「進学塾」になりきっていきます。

 低学年のコースを導入したために「受験指導が手薄になったのでは?」「中学生は1クラスになってしまい、フォローが薄くなったのでは?」という噂があるようですが、いやいやトンデモナイ。中学部も、ますます「塾」しています。

 力がある生徒たちのための、難関校受験準備のための塾。進学塾の、本来あるべき姿。新年度の中学部も、「熱い」です。      

 真剣に進学を考える子供たちを全力で応援したい。開校当時から、私たちが抱き続けている気持ちの一つです。日本への進学をお考えであれば、是非私どもにお任せ下さい。  

 今年もenaに、ご期待下さい。

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